2010年5月14日金曜日

’10参院選かごしま:揺らぐ業界団体 政権交代で方針転換も /鹿児島

 政権交代の影響で、県内でも「自民友好」とされてきた業界団体の一部が揺らいでいる。今夏の参院選鹿児島選挙区(改選数1)で、県歯科医師連盟(県歯連)などが自民単独推薦から方針転換し、民主にも推薦を決定。自民支援団体の一部に組織力の陰りが出ており、業界団体を選挙戦の拠点としてきただけに、自民は警戒感を強めている。【福岡静哉】
 ■ 信長の野望 rmt
民主を初推薦
 鹿児島選挙区は民主が新人の柿内弘一郎氏(56)を擁立。自民は現職の野村哲郎氏(66)が再選を目指す。
 県歯連の上部組織?日本歯科医師連盟(日歯連)は比例代表で民主公認候補(歯科医)を「支援」。選挙区は各県連の判断に委ね、島根県連など自民単独を貫く県連もある。柿内、野村両氏の推薦について県歯連幹部は「日歯連の方 rmt
針に沿った。会員には野村氏の支持者もおり、柿内氏単独推薦なら組織が割れかねない」と明かす。
 県不動産政治連盟の幹部は「与党を敵に回したくない。自民とも長い付き合い」。ただ、同連盟の自民党員は政権交代前の約300人が20人に激減。「自民離れ」は顕著だ。
 とはいえ、民主党も「政治とカネ」や普天間問題などで支持率が急落。新党の
動きが相次ぐなど政局は流動的だ。両方推薦を決めた団体の幹部は「政治に翻弄(ほんろう)されてばかりだ」と吐露する。
 ■組織力に陰り
 自民単独推薦を貫く組織も多い。全国農政連は自主投票だが、盟友6万を擁する県農政連は野村氏の出身母体で、野村陣営の核だ。県看護連盟は今期で引退する南野知恵子?元法相=元自民党県連会長=の出身母体で
自民との結束は固い。
 ただ、組織力に陰りも。長年の公共事業カットに苦しむ県建設業協会の川畑俊彦会長は「会員数は全盛期の半分以下。もはや集票マシーンではない」。県土地改良事業団体連合会の政治組織?県農業農村建設政治連盟(約1万2500人)は自民の強力な支援組織だったが、10年度予算で事業費が半減され資金力が落ち2月に解散を決めた
。井尻吉門幹事長(78)は「政権交代で組織の役割を終えた」と言う。
 ■“ねじれ”の悩み
 県議会(定数54)は自民が38人と圧倒的多数のため国政と県政の“ねじれ”も。まだ推薦を決めていない県中小企業団体政治協会の幹部は「政権与党にノーと言えないが県議会は自民が頼り。両方推薦しかない」と悩ましげだ。
 今後の焦点は自民と長年連携
してきた県医師連盟の動向。今月1日、上部組織?日本医師連盟委員長選で民主支持派が当選、県内では民主支持会員も少なくなく、方向性は不透明だ。
 民主党県連の青木寛幹事長は「自民一辺倒でなくなるだけでも、選挙にはプラス。今後も各団体に積極的に働き掛ける」。自民党県連の小幡兼興幹事長は「県議38人や市議のこまめな団体回りで、民主への流
れを食い止めたい」と警戒感を強めている。
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 ◇主な有力団体の推薦動向
団体名      会員数   選挙区の推薦
農政連      約6万   [自]
建設業協会    約820  [自]
医師連盟     約1000 未定
歯科医師連盟   約800  [民][自]
薬剤師連盟    約
1700 [自]
看護連盟     約3000 [自]
不動産政治連盟  約1500 [民][自]
トラック政治連盟 約800  [民][自]

4月9日朝刊

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引用元:巨商伝 専門サイト

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